技術士2次試験 論文添削で思うこと <技術士システム>

5月は、数多くの論文添削の依頼がありました。

従来通りの選択問題ⅡやⅢ、そして今年から始まる一般問題の論文(1800字)の依頼もありました。

受験生が作成した論文に対し、論文の内容だけでなく、構成を含めた添削を行っております。

その中で、多くの方に共通して言えることがあります。


それは、「論文構成の完成度が低い」ということです。


受験生の皆さんがどのように勉強しているか、までは把握していませんが、

おそらく過去問で出題された主題に対して、参考書の模範解答を読んだり、国交省の資料を読んだり、日経コンストラクションの記事を参考にしたりと様々でしょう。

つまり、論文に必要なキーワードや中身の勉強は徐々に進んできているようですが、

論文の構成を改善するにまで至ってない方が多いように感じます。


たとえば、以下のような改善点が多く見られます。


○各問題につけるタイトルの後に、再度タイトルの説明が書かれる。また、出題文に重複する内容が書かれる。

➔限られた文字数の中で、中身の濃い論文を書くためには、必要のない部分はバッサリと書かない。

○出題文に効果と留意点を示せとある場合、基本的にはその順序を守って回答する

➔大量の論文を採点する採点者にとって、読みにくい論文は加点しにくい。

○口語的な表現や、抽象的な表現が多い。

➔技術者としての資質を精査する試験ですから、稚拙な分や曖昧な表現は、理解が乏しいと判断されかねない。

○最初に書いた背景と、後に示す問題点がかみ合っていない。

➔過去問の模範解答だけを頭に入れている方は、示す技術的な解決策が乏しく、

出題文から述べる背景と問題点がかみ合わずに加点されない。


論文を書きあげる上で、膨大な知識量が必要なのは当然です。

しかし、いかに採点者へわかりやすく伝えるか?という点も

技術者として大事なスキルとなります。

自分が書いた論文は、自分では理解しやすく感じてしまいます。

かならず、他者に読んでもらいましょう。

そして読みにくい点、分かりづらい点などはどんどん指摘してもらいましょう。



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